軽口雑話 第10話 北半球でも太陽が北に   
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≫ 北半球でも太陽が北に(第10話)

 北半球では太陽は南側、南半球では北側にある事は中学生の理科で教わった記憶があります。ですが北回帰線と南回帰線の内側ではちょっと事情が違う事は、教わった記憶にありません。教わったのかもしれませんがさぼって記憶に無いのかもしれません。
 地球が23.5度傾いているので南回帰線と北回帰線の内側では太陽が北へいったり南へ行ったりしていると言うことなのです。
 赤道上を考えると、太陽が真上にあるのは春分の日と秋分の日の年2回、夏至には、真上から北に23.5度傾いたところを通過し、冬至には真上から南に23.5度傾いたところを通過します。
 北回帰線上では、夏至には太陽は真上に、冬至には真上から南に47度傾いたところを通過します。秋分の日と春分の日は真上から南へ23.5度傾いたところを通過します。
 従って北回帰線以北では太陽が北へ傾く事はありません。これは南回帰線上でも正反対なことが起き、南回帰線より南では太陽は北に傾き南に傾く事はありません。
 ところでマレーシアはどうなっているかと言うと、クアラルンプルは北緯3度7分です。おおむね3度として計算します。真上を基準にすると夏至には太陽は、20.5度北より、冬至には26.5度南よりになります。
 ちなみに私達の部屋は、真北を向いていますが、6月の夏至頃は部屋に太陽が差し込み、かなり暑くなりました。8月初旬の今は、日の差し込みはかなり少なくなり真上に近い位置にあります。
 くどくどと理屈っぽい事を書きましたが、最初に真上に有った太陽が北へ傾き出したときは、驚きでした。考えて見れば単純な事なのですが、既成概念にじゃまされてなかなか思いつきませんでした。
 私達は、”マレーシアはずっと暑いだけ”としか感じられませんが、動物や鳥や植物はちゃんと季節を感知しているらしく、鳥も時期になると繁殖をするようで求愛の鳴き声が大きくなったりします。果物などは夏至の頃や冬至の頃に数多く出回るようです。




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