軽口雑話 第21話 | キャン違い | ![]() |
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数年前、仕事で松本まで行きました。車で行きましたので帰りは、中央高速に乗りました。ひどい渋滞で我慢できずに一般道路に降りて仕舞いました。一般道も渋滞がひどく甲府までたどり着くとくたくたでした。日程的に相当無理をしたので一泊して行くことにしました。ちょうどよいホテルがあったので飛び込みました。カウンターで聞くと満室とのことでした。もう運転したくないので再度お願いすると”ちょっと待ってみてください!””キャンが出たらしいので確かめて来ます。”と言ってフロントマンが引っ込んで行きました。”どうやらキャンが出たので泊まれます。”との事でした。車を駐車場に入れていると、”キャンがキャンされたので、やっぱりお泊まりになれません。”がっかりしてしまいました。頭に来て”あのキャン!、キャン!って何ですか。”聞いて見ました。”ああキャンセルの事です。”そんなことも知らないのかという顔で答えてくれました。でやっぱり泊まれませんでした。帰りの道中は疲れが倍になりました。 マレーシアのクアンタンまで旅に出て帰りのバスがなくなって一泊した時の事です。カウンターで”ツインの部屋ありますか。””ちょっと待って下さい。”コンピューターを叩きながら”あいにくツインはありません。ダブルならあります。”それから一言”キャン?(Can?)”と聞かれました。良いですかの意味だと思います。それしか無ければしょうがありません。こちらも”キャン、キャン”でめでたくダブルの部屋が取れました。同じキャンでも一方はアンラッキー、もう一方は、めでたしめでたしのラッキーCANです。 先日ビザ更新にシンガポールへ行って来ました。オーチャード通りのベンチで一休みしていると、一つ向こうのベンチで腰掛けながら携帯電話をしているおじさんがいました。聞くともなく聞こえて来ます。突然、大きな声で”オッケーラー!オッケーラー!キャン!キャン!キャン!キャン!キャン!”思わずキャンの数を数えて仕舞いました。5つでした。シンガポールでもやっぱりキャン、キャンでした。 この話は面白いから書こうと思ってかみさん話すと、面白いなんてとんでもないそりゃあキャン違いも良いところでしょう。一笑のもとに話はおしまいになりましたが、やっぱり書いて仕舞いました。 |