軽口雑話 第24話 タクシー   
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≫ タクシー(第24話)

 香港に旅行したときの事です。空港からタクシーに乗りました。行き先はニッコーホテルです。”ニッコーホテル”と言うと、OKと言って走りだしました。運転手は中国本土から来たばかりだ。だから英語は分からないと、たどたどしい英語で言い、空港を出ると反対方向に走り出しました。こっちは違うと言うと中国語でなにかわめいてから、英語は分からない。と何度も繰り返します。私は頭に来て身を乗り出し、ゼスチャーで方向を示しました。しぶしぶ車をUターンさせました。それから行く道を全部指図しました。ニッコーホテルまで、来たところで、”ここがあんたの分からない、日航ホテルだ。英語は分からないのだろう!”と云ってやりました。運ちゃんは思わず笑い出してしまいました。本当は、知っていてごまかしていたのです。頭に来ているので降りるとき料金はきっちり払いました。チップを要求しましたが、”ごまかしたおまえが悪いんだ。チップ無し!”と言って降りました。運ちゃんは悔しがっていました。
 さすがにマレーシアでは英語をしゃべれないのにしゃべれる振りをする人はいますが、しゃべれるのにしゃべれない振りをする人はいません。タクシーは日本に比べものすごく安いです。そのせいかは分かりませんが、マレーシアでも例外はなく雲助がいます。インド人、中国人、マレー人などいろいろな人種が運転手をしています。マレー人と中国系は穏やかです。それでも時々不心得者がいます。雨などが降るとカルフールからホテルまで普通RM5のところ両手を広げてRM10などと言います。こちらが少し強く出て、”とんでもないRM5で行ってくれ!”と言うと、渋々といった顔をしますがちゃんと行ってくれます。ところがインド系の運転手だったりすると”そりゃ無いぜボス”などと言って絶対に引き下がりません。そう言うときはこちらからお断りします。




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