軽口雑話 第2話 ゲンティンハイランド   
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≫ 第2話 ゲンティンハイランドはキャメロンより暑い!

 KLからバスで1時間のところにゲンティンハイランドがあります。標高1800m、キャメロンハイランドのタナラタと同じくらいで気温も一年中18度とおっつかっつです。ゲンティンは雲の上という意味だそうです。キャメロン行きのバスはプドラヤバスステーション脇から1日4本で4時間半も掛るのにおんぼろ系バス。こちらはKLセントラルから1時間おきににデラックスバスが出ています。ゲンティンハイランドの頂上にゲンティンホテル、ハイランズホテル、リゾートホテル等いくつかのホテルがくっついて建っています。キャメロンハイランドと圧倒的な違いは、キャメロンが自然の中にある素朴で健全な環境なのに比して、ゲンティンの最大の目玉はカジノです。
 バスはまずゲンティンの中腹まで行きます。ここでゴンドラ・ケーブルカーに乗り換え3.4Kmの長丁場を揺られます。かなり乗りでがあります。スリリングな気分を味わいながら頂上は雲の中、ハイランズホテルに直接着きます。KLの酷暑から行くと、ホテルの外は寒く長袖が必要です。ホテル内は銀行、貴金属店、レストラン、みやげもの店やなどがひしめいています。最上階は、ホテルの共通フロアーになっていて、ものすごい広さの本格カジノです。カジノへはTシャツでは入れません。ガードマンに着替えを命じられます。襟のあるシャツなら何でもOKです。
 中はカジノの熱気とたばこの煙とが相まって、一種独特の雰囲気を醸し出しています。お金を直接入れて遊ぶスロットマシンを試して見ましたが、あっという間にRM30がなくなりました。ギャンブルは性に合いませんので、それでお終いにしました。スロットマシンはいわば子供の遊び、カードやルーレットが主役の様です。ちゃんと勝つ人もいて(当たり前ですが)大金を換金していました。勝った人たちはカジノの外の貴金属店や高級レストランの良いお客様になるのでしょう。
 ここはイスラム系のマレー人は入場出来ません。イスラム教でギャンブルを禁止されているからです。でもマレーシア人でなければ入れます。大勢のアラブ系のイスラム教徒が避暑としょうしてマレーシアに来るそうです。そして旅行者の内、落とすお金の額は彼らが一番多いそうです。ここにもほんの少し落とすのでしょう。また旅行者数の一番はシンガポール人、ついで台湾人、中国人と続く訳ですが、ゲンティンハイランドもちゃんと旅行の目的地の一つに加わっているそうです。自国では法律に縛られておとなしくしていても、どこかで発散する場所が必要なのだと思います。シンガポールからは298Km東京−名古屋間の距離です。とても手頃な距離です。
 ちなみにこのゲンティンハイランドの創始者は、華人です。先日マハティール首相が引退したのを受けて彼も息子に後継を譲りました。私達からみるとここの存在は不思議でなりません。矛盾だらけの存在ですが、ここがずいぶんと外貨を稼ぎ出しているのも否定できない事実でしょう。必要悪なのかもしれません。ひょっとするとここは周辺国のオアシスなのかもしれません。  ゲンティンハイランドはカジノだけでなく、きれいな公園や遊園地、ミニゴルフ場も付属しています。ですからマレー人はカジノに入れないものの公園やその他で遊ぶように出来ています。




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