軽口雑話 第42話 マレーシアの牛   
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≫ マレーシアの牛(第42話)

 マレーシア国産の牛は、あまりおいしいとはいえません。油が少なく独特の臭みがあってなじめません。ドラさんことアブドラに聞いてみたところ、彼は
 「外国産(オージービーフ)は口に合わない。独特の臭みがあっていやだ。」そうです。私と正反対のことを言います。小さいときから口になじんでいるほうが食べやすいということかもしれません。
 コールドストレージへ行けば、オージービーフ(オーストラリア牛)が買えます。日本の牛のような味は望めませんがそれでも結構満足できます。人によっては、アメリカ牛のほうがおいしいという人もいますが、このあたりではないものねだりです。
 なぜマレーシアの牛がおいしくないか、ある日本人が言うには、マレーシアはじめ東南アジアの牛は水牛系なんだそうです。油が乗っていなくて独特の臭みもその辺から来るようです。
 この牛がにあちこちで飼われています。クラン川の河川敷とか、ちょっとした木陰のある雑草のある広場、やし畑の下など気をつけてみるとあちこちにいます。
 コンドから会社に行く途中、会社から500mほど手前の左手の空き地にもいます。気をつけてみないと風景に溶け込んでみえません。たまたま牛を見つけると車を止めてカメラを構えます。道路からあまり遠くにいると画面に大きく写りませんので、時々止まってチャンスをうかがっていました。
 あるときカメラを構えていると右手のほうから2人乗りのバイクが飛んできました。小柄で色の黒い、オランアスリような感じです。
 「おめえ、こんなところで何してるだ!」
 「写真撮っているんだ。」
 「何のだ。」
 「牛の写真だけど!」
 「なぜだ?」困ったな
 「牛が好きだからさ。」口から出ました。
 「そうか、この牛はどうだ?」
 「良い牛だ!!」
 本当は良い牛かどうか分かりませんでしたけれど言いました。初めてにっこり笑って、
 「オラの牛だ。そうか良い牛か!」
 「良い牛だ!!」と私も繰り返しました。
 「もっと写真撮ってくれ!じゃあな」といってバイクに乗って行ってしまいました。
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 そんな会話の最中に撮ったのがこの写真です。飼い主がいたので牛がかなり近くによってきていました。後ろの赤い塀はパナソニックの工場です。
 ところでこの牛は水牛系なのでしょうか!
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 これは、ジョホール州ムアにあるパイオニアへ行ったとき、工場のそばで撮った写真です。この牛を見ると日本にいる牛と顔がちょっと違うように思えます。やはり水牛系なのかも知れません!!!!!




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