軽口雑話 第53話 | 日本の空気と空は最高! | ![]() |
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日本へ戻って3年も経ってしまいましたが、最近はマレーシアを恋しく思うことが増えました。 自分でもとっても変だとだと思うことがよくあります。今の季節では寒さがものすごくきつく感じることが多いです。年間通して30度+−2度というずるけた気候にはまって、こちらで10度以下になるとマレーシアが猛烈に恋しくなり耐えられなくなるほどです。 でもやっぱり空気の綺麗さと空の色には感激してしまいます。マレーシアに17年居てもこんな青空は一度も見たことがありませんでした。 数日前、散歩をしていると、犬を連れたおばあちゃんが”こんにちわ!今日は、空気いいですもんね!”なんて挨拶をしてくれました。ほんとにこのあたりは空気が良いと思います。深呼吸をしながら歩くにはもってこいの場所です。空気、水、青空、どれをとっても生きていく上では日本の勝ちです。 ただ今のところ私にとっては冬の寒さと、夏の暑さには、参ってしまいます。一年中ぬるま湯生活のマレーシアにも未だ未練があります。私たちがマレーシアに移住する時、私が思っていたことの中に空気が綺麗で、夜の星がとっても綺麗で南十字星が見えるんだろうななんて事もありました。でも空気が綺麗と星空が綺麗は見事に裏切られました。 空気は殆ど一年中煙が混ざって居ます。これは焼き畑農業のせいといわれています。農業は例えばトウモロコシなども1年に4回収穫出来ます。収穫が終われば、すぐに畑を焼いて次の作付けに備えます。この煙がヘイズといわれる煙です。これがまたメインの煙はマレーシアではなくマラッカ海峡を挟んだマレーシアの西側に位置するスマトラ島の焼き畑が主な原因です。風は西から東に吹くので、焼き畑の煙はマラッカ海峡を越えてマレーシアに直撃、南はシンガポールでも大被害、北はタイ南部まで達します。 毎年マレーシア政府はインドネシアに抗議をしますが、インドネシア側からはマレーシアの会社が畑を買い取って煙を出しているのだから文句を言うなと突っ返されるそうです。全体の何分の一かは解りませんがそういう事実もあるのでそこで終わってしまうそうです。というわけでマレーシアでは年4回ヘイズが発生します。雨が多いと幾分軽くなります。 そういう所から戻ってきた私たちに取っては、空気が良い、青い空、は宝ものです。 なのに時々恋しく思うのはどういう訳だろう。 |