軽口雑話 第8話 | 音 楽 会 | ![]() |
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ホテルの真希子さんから音楽会の切符いただきました。音楽会の会場はKLCCのペトロナスツインタワーの中に有り二つタワーのちょうど中間付近の2階に有ります。内容は、 マレーシア交響楽団 オッコ・カム指揮(カラヤン国際指揮コンペティション優勝、フィンランドラジオ交響楽団、ヘルシンキ交響楽団などで指揮) ピアノ アンドレアス・ハエフィンガー ウエーバー作曲 オベロン序曲 シューマン作曲 ピアノコンチェルト イ短調 8:30分開演と言うものでした。 8時半という遅い開演なので、食事を先にしないと食べ損ねてしまいます。地下の軽食レストランで軽い食事をして8時15分ころ会場に入りました。切符を渡して入場すると係員がすぐに飛んできて、肩を抱くように隅につれていかれ、まず靴を指さして、”スニーカーはまずいです。革靴にして下さい。”次いでTシャツを指さして、”Tシャツもまずいです。襟のあるものを着てネクタイをして下さい。それから上着を着て下さい。”といわれました。”参ったな!”これは私。出かけるに当たって、トランクの中には背広は有りませんし、靴もスニーカーしか有りません。仕方なく襟付きのシャツとネクタイだけ持って出かけました。取りあえず、かみさんは問題ないので、先に入場してもらい私だけ緊急買い出しにでかけました。15分で買いものを済ませなければなりません。幸い会場をでるとすぐそこに伊勢丹があります。まず靴売り場に行きました。店員が”どんな靴を”と言うので”一番安いの。”と言うと、今まで見たこともないつま先の四角いのが出て来ました。迷っている暇は無いのでOK。次に上着売り場へ直行、”どんな上着がよろしいでしょうか?” ”...一番安いの。”こちらは紺で形はまあまあ、ポリが少々まじったテロテロなもの。”これ。”でしめてRM750の大出費、カードで支払いを済ませ、化粧室へ直行しました。シャツを着替えてネクタイを締め、靴を履き替えて、化粧室を飛び出し、上着を羽織りながら会場に走って行きました。ずいぶん頑張ったのですが、着いたのは8時37分、最初の曲が始まっていました。もう入れないのかと係員に聞くと、”大丈夫最初の曲があと10分で終わるから、ここで待ちなさい。”それから私をまじまじと眺め”良い靴だ。”とほめます。”これが?”こんな靴は生まれて初めて履いて恥ずかしくてしょうがないのに良い靴だなんて、なにかおちょくられているようで落ち着きませんでした。最初の曲が終わるまで、係員と話をしていました。彼の弟が来月日本へ行くそうで、”日本の物価が高いのを心配している。”とか、とりとめの無いことをしゃべっているうちに、一曲目が終わり2曲目の始まる前に無事着席できました。 正面にパイプオルガンのある立派な演奏会場です。空席が目立ち客は真ん中辺に集中していました。 マレー人のいないマレーシア交響楽団と言うのが最初の印象でした。 団員は、ホルンとティンパニーと数人がマレー人、後は白人70%、日本人、華人、の外人部隊でした。聴衆も、白人が最多で、日本人、華人、インド人、数人のマレー人の順でした。対外的に一流国?を演出するための交響楽団なのでしょうか。団員にもう少しマレー人がいて、来場者ももっとマレー人がいてこそマレーシア交響楽団なのに....。 曲目は上記の通りです。指揮者は素晴らしい経歴の持ち主ですが曲目を見ると地味なタイプなのかもしれません。日本でも時々演奏会に行きましたので、日本の演奏と比べると、パンと張ったような緊張感のある音が出て来ません。楽団の音かもしれませんし、もしかしたら会場の造りのせいかもしれません。パイプオルガンのパイプが共振しているせいかもしれません。等と考えながら聞いていました。久しぶりのクラシックはご機嫌でした。かみさんは曲目がメジャーでない聞いたことのない曲だったので、居眠りをしたと言っていました。入場前の大騒ぎに比べて豊かな時を過ごしました。 コイオンチェルトの後、休憩を挟みもう一曲あって終わったのは11時すぎていました。LRTでKLセントラルへ出て、コミューターに乗ろうとしたのですが、終電車は終わっていました。タクシーしか有りません。KLセントラル駅のタクシー券売り場で料金を払いました。ホテルまでRM15でした。街で拾うより安いのでびっくりしました。ホリデイビラまで15分で着きました。余談ですがタクシーは先に料金が決まると最短距離で、メーターで走るといろいろなところを回って遊覧してくれます。 |