マレーシア移住 第9話 ポートディクソン   
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 ポートディクソンまで小旅行をしました。KLから直行バスも出ているのですが、コミューターとバスで行くことにしました。
 スバンジャヤ駅からコミューターに乗りKLセントラルでスレンバン行きに乗り換えました。事故のせいでスレンバンの一つ手前でおろされてしまいました。前に待っている電車に乗り換え、後からくる電車を2つ待って全員を詰め込んで発車しました。事故は、前日に起きました。ここからスレンバンまでは1車線路の交互通行・折り返し運転をしていました。片付けるため一車線の通行となったものです。事故車両がそのままになっていて、そのすごさが伝わってきます。止まっている電車に後ろの電車が追突したもののようです。衝突した後ろの車両の前部と追突された車両の後部はほとんど形をなさないほどつぶれ運転手は助からなかったろうな!と思わせるような現場でした。でも翌朝の新聞では、運転手はかすり傷程度で済んだ。と出ていました。運転手は衝突前に後ろへ逃げたようです。怪我人だけで済んだようで、不幸中の幸いでした。....
 スレンバンでバスに乗り換えです。、バスステーションは駅から歩いて15分ほどの処にありました。途中で昼食をとりました。バスの料金はポートディクソンまで2人でRM4(120円)でしたから安いものです。このローカルバスは”すばらしい”ものでした。4角い普通のバスの格好をしていますが、30年以上前の年式です。フロントエンジンでエンジンの出っ張りが運転手の横にあります。運転手はストーブを抱えて運転しているようなものです。とここまではキャメロン行きのバス同じです。ただし冷房は無く窓は開けっ放しで、きっと半分は閉まりません。後方の座席の所々は、背もたれのパッドがなく骨だけになっています。乗客は骨に背中をもたせかけ座っています。私達は何とか背もたれ着きのシートに座れました。いつもかみさんが窓側に座るのですが、5分もしないうちに席を替われと言います。私が窓側に座りました。次に窓を閉めてくれというのでやってみました。どうしても閉まりません。なま暖かい強風を顔面に受け、時には直射日光をまともに受け、単車にヘルメットなしで乗っている状態をじっと耐えながら約1時間でポートディクソンに着きました。道中は各駅停車ですからいろいろな人の乗り降りで結構おもしろかったと思うのですが、かみさんは2度と乗りたくないと文句をいいます。帰りは直行バスにするからと言うことで機嫌をなおしてもらいました。バスステーションでバスから降りる時バックミラーで自分の顔を見ると穴から出てきたフセイン状態。あちゃー!
 降りると、タクシーの運転手が寄って来ます。海岸までRM14(420円)というので乗りました。あとRM2(60円)出すとクーラーを入れるがどうだ。といいます。私達は自然な風が好きだからこれで良いと言いました。運転者は苦虫をかみつぶしたような顔で暑さを耐えています。こっちは1時間も強風を受けてきたのですからいっこうに平気です。運転手も欲を出さずさっさと冷房を入れれば良かったのに残念でした。海岸で降りました。
 何にもない綺麗な砂浜海岸に子供が三人泳いでいました。海の水は白みがかっていましたがとても綺麗でした。コーラを買ってきて、ベンチで景色を堪能しました。海の対岸はインドネシアでこれがマラッカ海峡か、等と感慨にふけりました。想像ではもっとタンカーなどが行き来していると思いましたが、見える船はそんなに多くありませんでした。
 海岸を散歩しながら、帰りのタクシーを拾いました。値段はRM6(180円)で良いと言います。何という値段の違い。冷房も付いています。バスステーションそばの屋根のない素朴な漁師店で海を見ながら一休みしました。私は熱い紅茶、かみさんはアイス紅茶を頼みました。甘過ぎの紅茶の美味しかったこと!右手の海辺の先に浮き岸壁がありこの景色に似合わない近代的なフェリーが着いていました。ここはポートと言うより小さな漁村という方が合っているような気がします。
 帰りはお約束通り、直行便のはずでしたが、時刻表を見ると6時発となっいます。6時になってもバスは来ません。切符売り場にも人がいません。次のバスは8時半となっています。もし8時半まで待って来なかったらと言う考えがよぎります。隣を見るとスレンバン行きの各駅バスがまっています。かみさんの許しを得て乗り込みました。見ると来るとき乗ったバスの運ちゃんです。むこうも覚えていてやあ!となりました。今度は料金は2人でRM5.4(162円)だと言います。さっきと違うじゃないか。と言うと、さっきはさっき、今は今だ。と言います。文句を言いそうになったのですが、かみさんに袖を引っ張られやめにしました。細かいのが無いのでRM6(160円)出しました。おつりをまっていると運ちゃんは不思議な顔をして、おつりはない早くいけと言って車に押し込まれました。むかっとしましたが我慢我慢。行きの経験から席は窓の閉まっている席にしました。同じ道を引っ返します。しばらく行くと停留所でバスが動かなくなりました。何と反対方向から来たバスの運ちゃんと話し込んでいます。5分以上も話し込んでいました。後ろに渋滞が出来、警笛を鳴らされて発車となりました。こんな事あり?途中ものすごいスコールに遭いました。窓の閉まらない処は雨が入ってびしょ濡れ、でも席を立とうともせず、誰も文句を言いません。私達は行きの経験がものを言いました。窓はちゃんと閉まっています。雨が止んでから窓を開けてみようと試みましたが開きませんでした。
 スバンジャヤ駅からのタクシーの中でかみさんに言われました。今度は一人で行ってね。私は部屋で待っているから、部屋からの眺め気に入ってるんだから、好きなところに行けば!
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 あのおんぼろバスがよっぽどこたえたようです。





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