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 本物の人間です。ローマのコロシアムに近いところで、あちこちに立っています。お願いすれば(お願いされる場合が多い!)一緒の写真を撮らせてくれます。もちろん有料です。お願いされる場合も有料です。

目次
1 プロローグ
2 ミラノ
3 ローマ
4 リビエラ海岸・車窓より
5 マルセーユ
6 パリ

2001年12月26日〜2002年1月4日



≫ プロローグ


 ヨーロッパの旅を始める前にまず、安い航空券を探します。その過程でヨーロッパへの入り口と出口を決めます。予算に合う切符を見つけたらユーレイルパスを買います。東京での作業はこれだけ、ホテルは現地で探します。今回の入り口はミラノで出口はパリになりました。格安航空券はBAがとれ、ロンドン経由ですが快適な旅が出来ました。
 日程はおおざっぱにたてます。気に入ったところには長く、気に入らなければ短時間で次へ行きます。気ままな旅です。結果的にミラノからローマ、リビエラ海岸、コートダジュールを経てマルセーユ。マルセーユからTGVでパリまでの旅になりました。




≫ ミラノ



 乗り換えのロンドンでミラノ・マルペンサ行き飛行機が3時間遅れました。そのためミラノ・マルペンサ空港に降り立ったのは深夜の11時半でした。空港から市内行き最終バスがかろうじて待っていてくれました。バスは貸し約切り状態でしたが、バスの中で思いました。”最初の1日だけは、ホテルを予約をしてくれば良かった!”と。予約をしていないのだから1軒づつ当るしかないと覚悟を決めました。1時間強でミラノ駅前広場に着きました。12時半をすこしを回っていました。バスの運ちゃんにホテルの情報を聞こうと思ったのですが、あっという間にどこかへ消えてしまいました。
 気を取り直してバスから降り立つとものすごい寒さです。するとこんな真夜中にぽん引きおじさんがよってきて、三つ星のホテルを紹介するといいます。胸に市発行の許可証だというのを貼っていて、胸を突き出して見せます。(本物かどうかわかりません。)私は安心だからと言いました。普段なら無視するのですが、夜は遅いし寒いし、くたびれているし案内してもらいました。駅前のまあまあのホテルです。ただし、おじさんはホテルの料金の30%をその場で受け取って消えました。カウンターの親父さんは苦虫をかみつぶしたような顔をしていました。ホテルにとっても必要悪なのでしょう。文句も言わずに泊めてくれました。
 翌朝第一日目は寒かったけれど空は良く晴れ上がって、空気もきれいでした。早速足慣らしに出かけました。市内は余り大きくないので、徒歩だけで十分です。
 ドオモは素晴らしい建物でした。作るのに500年も掛かったそうです。日本で500年も掛けて建物を建て続けられるでしょうか。もちろん信仰の力という面もりますが、結果を急ぐ日本人にはとうてい出来ない忍耐強さを感じました。また大きな犠牲もあったかも知れません。
 ドオモからスコルピオ城までの間は、洒落た店が軒を並べていて、ウィンドウショッピングが楽しめました。騎馬警官も居て気分をもり立ててくれます。
 道路端で焼き栗屋が栗を焼いていました。どうしても食べたくなって一袋買いました。天津甘栗より少し大きめでべとべとしていません。さっぱりとしてすごく美味しい!急いで食べるとサツマイモを食べたときのように喉にひっかかります。腹持ちがするのもサツマイモに似ています。少し日が陰ってくると寒さが一段と身に浸みて来ます。焼き栗を頬張りながら、ホテルへ戻りました。




≫ ローマ

 ユーレイルパスの第一日はまず駅に行って二人でパスポートとユーレイルパスを出し本人である確認をしてもらって、パスに有効のサインをもらいます。これを忘れて、乗車したところ罰金を20ユーロも取られた話を聞きました。ひとまず安心して乗れます。さらに特急などに乗るときは予約が必要です。ミラノ発ローマ行の特急ユーロスターは1時間おきに出ています。その場でユーロスターの予約をたのみました。すぐの列車は満席で13:00ちょうど発の特急がとれました。特急料金と座席料金込みで700円ほどでした。長距離の高速列車はとてもきれいで一等の座席は横3席、2席と1席の組み合わせで超ゆったりでした。ただし席は満席でした。
 ローマ・テルミニ駅のホテルインフォメーションでホテルを見つけました。スペイン広場とポポロ広場の中間くらいのところにある便利な処でした。小さなプチホテルでした。
 三日間ほどゆっくりと歩いて市内見物しました。ローマも小さいので徒歩で十分です。近くのスペイン広場からトレビの泉にまわりました。新婚さんが記念撮影をしたり、おみやげ屋がしつこく寄ってきたり、賑やかでした。自分たちも後ろを向いてコインを投げました。コロシアムのあたりでは、営業用の古代の衣装を纏った人が客引きをしています。写真を一緒に撮ってお金をもらうのです。幾らか聞けませんでしたが、ちょっと遠目ですが望遠で写真を盗み撮りしました。夕食はテルミニ駅のそばでピッツアを食べビールで乾杯しました。本場のピッツアの味はいままで食べたどの味とも違っていました。うまい!!全く食文化もすばらしい国です。
 大晦日の夜の人出はものすごく、ポポロ広場を中心にどの道も人でうまっていました。そしていつまでも帰りません。明け方近くまで騒いでいる声が眠りの中に響いていました。
 パリまでは、まだ道のりがたっぷりあります。トレビの泉でコインを投げたことだし、ローマは次の機会にまたゆっくり見ることにして、ローマからマルセーユまで1日で行く計画を立てました。まずローマから西海岸を北上しジェノバまで特急で行きます。乗り換えてリビエラ海岸、コートダジュール、マルセイユまで行きます。この線は1部の国際列車をのぞき、普通列車ばかりです。1日朝のジェノバ行きの特急券を予約しました。元旦から旅が始まります。





≫ リビエラ海岸・車窓より

ローマ7:00発の特急電車に乗りました。外はまだ真っ暗でした。電車は思ったより空いていて快適でした。列車は国際特急型の電車ではなくちょっと小型の振り子を内蔵したペンドリーノという乗り心地はも良い車両でした。地中海はどんより曇って何も見えません。早起きがたたって少し眠りました。ピサ(ピサの斜塔があるところ)あたりから少し晴れ間が見え正午ごろジェノバにつきました。リビエラ方面行の普通列車に乗り換えました。乗り換え時に昼飯を調達しようと思っていたのですが、大きな駅なのに売店が一つもありません。無情にもおなかをすかしたまま発車しました。イタリアからフランスの地中海南岸でイタリア側をリビエラ海岸、フランス側をコートダジュールと呼ぶそうです。リビエラ海岸は、保養地が多くヨットハーバーや別荘風の建物が建ち、お金持ちの住むところなんだろうなーと感じさせます。電車は国境のベンティミギリアまででした。国境の駅ベンティミギリアでは、少し時間があったので、降りてかんぱんのようなナッツ入り菓子(カンパンをイメージするようなもの−この菓子は後でビスコッティーというのだと知りました。以後鉄道旅行するときは必ず旅の友にしています。)と水を買い込みました。すこし腹を満たせました。ここからは、フランスの電車に乗り換えです。フランスの電車は2両編成2階建てでした。おしゃれな車両です。海岸線を見るために2階の南側に席をとりました。トンネルを越えるともうフランスです。国境は山の尾根かななどと想像しました。この間検札が一度来ただけで、イミグレーション、税関検査などいっさいありませんでした。国境を感じさせません。
 コートダジュールの海岸線は、リビエラよりももっと地形が複雑で、彫りのの深い景色でした。家々も周りが清潔で、イタリアのゴミまみれとは、大きな違いがあります。ずうっと美しい海岸線が続きます。途中日本人が15,6人ほど乗ってきました。空いている席がいっぱいになりました。皆おとなしくお行儀良く乗っていました。駅三つほどで全員降りてしまいました。この電車はカンヌいきでした。カンヌで次の電車を待つ間、駅前の喫茶店でビールを飲みました。空気のせいかとてもおいしく感じました。マルセーユ行に再度乗り換えました。15両仕立ての電気機関車で引っ張る列車でした。日も暮れ、コンパートメントで夜汽車の雰囲気を味わいました。





≫ マルセーユ

 マルセーユでのホテル探しは、手軽く駅そばのアイビスホテルにしました。安くて清潔で、ビジネスホテル風のホテルでした。着いたのは1月1日夕方でした。元旦は列車の中で、景色をごちそうに贅沢に過ごし(食べ物はすくなかったですけれど..)夜は鮭とヒラメの合わせたものをほうれん草と蒸焼きしたもの(2種類の魚をさんまいにおろし張り合わせたものにほうれん草を加えて蒸焼きしてある。)を食べました。名前はなんと言うのか分かりませんが、美味しい食べ物でした。贅沢な料理だと思いました。
 2日の朝、ホテルの窓から地中海に昇る日の出を拝むことが出来ました。すがすがしい気分でした。マルセーユは緯度でいえば日本の札幌ぐらいですが地中海性気候のせいかとても温暖で、さわやかに過ごせます。散歩をするとヨットハーバーを中心に、風光明媚なところがいくらでもあって飽きません!!ここは大好きなところの一つです。ヨットハーバーの縁で食事をしました。牡蠣とパエリアを注文しました。海辺の牡蠣は新鮮で美味でした。パエリアも魚介類が新鮮で満足出来ました。
 パリまではTGVに乗ることにしました。前の日に予約をしましたが1時間ほど並びました。9時前後の列車は満席で7:00の列車がとれました。列車はニースからで約1時間遅れました。パリに着く時間が午前中だとホテルにチックインする時間が早すぎて時間つぶしに困ります。ちょうどいいと思いましたが、特急列車が1時間も遅れるの良いとしてなにもインフォメーションが無いのはどうかと思いました。




≫ パリ

 TGVはフランスのど真ん中をつっきて走ります。どこまで行っても雄大な畑が続き、フランスは大農業国であることを思い知らされます。雪が積もっているところはありませんが、どこも路面が凍っているのが分かります。雪は降らないけれども寒いところのようです。パリにはちょうど1時間遅れで到着しました。ホテルは北駅のすぐそばのマルセーユと同じアイビスにしました。マルセーユよりも部屋の大きさはちょっと小さめでした。北駅からは飛行場まで地下鉄で30分ほどです。
 パリの寒さは並みじゃありませんでした。観光して歩くよりも食べる事のために歩きました。シャンゼリゼ通りを登って左側の路地にヴェスビオというイタリアレストランがあります。どういう訳かかみさんはローマで食べたサーモンピザに凝っていて、ここでもサーモンピザを注文しました。”ここも美味しいけれどやっぱりローマで食べたのが一番美味しかった。””そりゃそうでしょう!”
 パリを発つ前夜は北駅前の魚介レストランで牡蛎をたらふく食べました。味も良く、ウェイターのオーバー目のパフォーマンスが楽しく食事をさせてくれました。また牡蠣がこんなに種類のある物とは知りませんでした。





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